Twitterや「 ビスポーク・セント・ソサイティ(BSS)」の調香師 山根さんに教えていただいた「パルファンサトリ」のオープンアトリエに行ってきました🙋
「香りのアレンジ体験」の参加枠の追加があったので秒で応募!
恐れ多いことに、パルファンサトリの香水に、醤油や海苔(海苔佃煮「ごはんですよ」)、柚子の精油から選んだ単一精油をトッピング→お持ち帰りしてきました😊
採取が禁止されている「ジャコウジカのムスク」やクジラの結石「アンバーグリス」、ルイ・ヴィトンの香水「コントロ・モア」にも含まれる植物性ムスク「アンブレットシード」など、貴重な香料も展示されています✨
パルファンサトリの調香スクール生徒さんの香りの展示もあり、調香したご本人ともお話しできました。
- パルファンサトリのオープンアトリエってどうなんだろう?
- 調香スクールに興味がないし行きづらい
- パルファンサトリの調香スクール生が作った香水を試香してみたい
- 貴重な香料を現物含めて嗅いでみたい!
そんな人におすすめの記事です😃
もくじ
パルファンサトリで参加した「香りのアレンジ体験」の感想をクチコミ
パルファンサトリで大人気の「香りのアレンジ体験」
チェックしたときは満席だったので諦めていました・・が、直前の金曜日にサイトチェックしていたら「追加枠」の募集が・・!即 応募しました💕
参加当日は、受付で予約の旨伝え、いざ香水のアレンジ体験へ😊
作業の流れ
- パルファンサトリの香水3つの中から1つベースフレグランスを選ぶ(豪華すぎる)
- トッピングしたい和風香料を3種類から1つ選ぶ
- 用意してある保存袋に入れてアレンジ!
- 名前ラベルを貼り、出来上がった香りの感想をカードに書く
ベースとなるフレグランスを、パルファンサトリの香水3種から選ぶ
まず初めに、パルファンサトリの香水「コケシミズ(Koke Shimizu)」「シルク・イリス(Silk Iris)」「ネム(Nemu)」の香りを嗅ぎ、1つ選びます。
パルファンサトリで販売されている香水をベースフレグランスに選ぶとは・・豪華だし、太っ腹!・・てか申し訳ない気持ちも💦
私は「コケシミズ」を選びました😊
和を感じる香料から1つ選ぶ・・ 醤油の匂いが分からない事件
- 醤油風味の香料・・Metional(メチオナール)
- 海苔風味の香料・・Dimethyl Sulfide(ジメチル サルファイド)
- 柚子風味の精油・・Yuzuエッセンシャルオイル(精油)
上記3種類をムエットで嗅いでいて、私の中で事件が起きました。
「・・?醤油??」「え、醤油っぽさ全く分かんない💦」と1人騒ぐ私( ;∀;)
他の参加者さん達は、みなそれぞれに「醤油~」「煮詰めた飴みたい」「炙った醤油が煮詰まったような・・おせんべいみたい」などと楽しそう・・
醤油っぽさが良く分からず、そもそも香りついてる??とつけ直してもらい・・そこで感じたのは、シンナーの抜けたマッキーペンの匂い。
夏休み最終日だったこの日、数日前に新学期の準備で子供から「ペンが付かない」と言われ、思わず嗅いだのです、、(笑)誰からの賛同も得られず・・
この後、改めて帰宅後に醤油をボトルから直で嗅ぎ、醤油の匂いってコレかぁ~!と納得。醤油の香りをインプットできました😃
毎日料理してるのに、醤油の匂いが分からないって。。母としてショック(笑)日常に落ちている香りもピックアップしていこう。
私は会場で感じなかった「醤油っぽい匂いの香料」をあえて選択。
パルファンサトリの「コケシミズ」に醤油風味の香料をトッピングしました!
選んだ2つをスポイトで適量測り、袋に入れる
パルファンサトリの香水は20ml、醤油っぽい匂いの香料は5~10mlの範囲で自由に入れます。
調香師が使う0.001mgまで測れる電子測りではなく、メモリ付きスポイトを使用。
私は醤油を感じない民でしたので、5ml入れました✨
→帰宅後の今、アレンジした香水のムエットから、部屋中しょうゆの香りが漂っています(笑)
袋の中で、もみもみシャバシャバして完成(*^^*)
ムエットに付けて試香しました。
小人数(4人)での「香りのアレンジ体験」だったので、香水好きな人同士、「嗅がせてください」「嗅いでみますか??」とコミュニケーション取りやすく、担当してくれたスタッフさんも興味心身で嗅いでくれます。
トータル30分の香りのアレンジ体験。私は遅刻して15分で終えましたが、ドタバタな中、醤油を感じない・・!とあたふたしつつも楽しい体験でした😊
感想
担当スタッフの方(パルファンサトリ調香スクールの生徒さん)や大沢さとりさんも話していましたが、「香水は嗅ぐ人の育ってきた環境や経験によって香りの感じ方が違う」んですよね。
日本人にとって Metional(メチオナール) は醤油を連想する匂いだけど、醤油文化ではない異国では、「ジャムの匂い」なのだそう。
煮詰まった甘いような匂いがして、私はアプリコットジャムだな~と嗅いでいました(マッキーペンよりアプリコットジャムと伝えるべき・・)
他にも、海苔風味の香料「Dimethyl Sulfide(ジメチル サルファイド)」は、海苔の佃煮 江戸むらさき「ごはんですよ!」 そのもの。
しかし海外では海を感じる匂いだったりするのだそう(ちょっと記憶うるおぼえ・・)
個人的には、「トッピング香料3種で自由にアレンジできるルール」で、柚子も使いたかった。収集付かなくなりそうなので、1種類がバランス取りやすいんでしょうね✨
アレンジした香水を入れる袋や、出来上がったフレグランスの感想を書くカードなど、1つ1つにシンプルな高級感を感じます。
そして何より、パルファンサトリで実際に販売されている香水をアレンジさせる発想&心が広すぎる。貴重な経験をありがとうございました😊
調香台オルガンが6台ほど。見もの!
パルファンサトリの調香スクールに入るとすぐ目に飛び込むのは「オルガン」と呼ばれる調香台💕
ルイ・ヴィトン表参道店のオルガントランクも圧巻ですが、スクール生としてオルガンの中から精油を選んで調香する体験もすごく貴重。
精油を並べる基準とかあるのかな・・根っこから抽出する精油は下の方、花は上、この辺は合成香料で・・或いは使い手によってマイルールなのかな?
パルファンサトリ調香スクールの生徒さんの作品を試香
今回の催しはパルファンサトリ調香スクールの恒例行事。
パルファンサトリ調香スクールでは、2月に発表になったテーマ香水作品として約半年かけて調香レッスンします。
完成した香水は日本とフランスのパフューマーから評価を集め、最優秀賞や優秀賞などが決定。翌年2月に表彰式(このタイミングで次回テーマの発表)
昨年調香され、評価を受けた調香スクール生たちのフレグランスを試香できるイベントになっています。
私が訪れた13:40~16時くらいの時間帯は、受賞し展示されていた香水を調香したスクール生の方も数名いらしていて、1つの香水を完成させるまでの着想や苦悩、達成感などもお話しが聞けました😊
優秀賞「una10(うな重)」を試香
テーマ「和食の香り」で、最優秀賞「una10(うな重)」を調香した生徒さんとお話しできました。
「前日食べたうな重で選んだ。滅多に食べられない和食だから、せめて香りで楽しみたい」と仰っていて、実際に嗅いだ印象も「うな重」(笑)笑っちゃうくらい「うな重」
実際には醤油風味の「 Metional(メチオナール)」は入ってるだろうし、アンバーやウッディも調香されてるだろうな・・うな重って先入観がなかったら他の香料も嗅げたかもしれないけれど、もううな重以外ありませんでした✨
1つのテーマ「和食」かぶらない作品でうまく分かれている
昨年のパルファンサトリ調香スクールの発表会テーマは「和食」
お刺身の盛り合わせや幕の内弁当、お吸い物、神社の絵馬、着物からのイメージな・・生徒さんそれぞれが和食を感じるものから着想を得て香りに昇華させていく作業。
展示されていた作品がたまたまそうだったのかもですが、似てる香水作品がなく、涼やかな凛とした印象の香水もあれば、駄菓子のような甘さを感じる香水もあり、お吸い物の三つ葉と肝、トッピングの柚子を見事に表現している香水など、皆さん見事にバラバラ!
私も調香スクールに通った過去があり、作品展に向けて調香した経験があります。最初に想定した香りのイメージと仕上がりが合わず、完成した香水にテーマを合わせようかな、、と思うこともありました(笑)
実際にプロとして海外でも評価されている調香師 大沢さとりさんから学べるとあって、仕上がりが繊細✨ぶっきらぼうな作品はありませんでした😊
「アロマと香水日和」が選んだお気に入り作品
- お吸い物
- もう一つ(中央テーブルではない、窓際調香台の方にあった作品。写真撮り忘れてしまい名前不明・・😃)
上記した通り、「お吸い物」良かったです!
主婦としてママとして、日本のお正月を彩るスープ。雑味がなく、1本の目標(軸)に向かう精神をそっと支える味。の香水(笑)
三つ葉や柚子の皮のアクセントも表現されていて、醤油やかつおベースのすまし汁もそのまんま。来年のお正月も手抜きしないお吸い物を作ろうと思いました💕
そしてもう一つ、窓際の右側(受付に近い方)にあった香水作品も気に入りました。が、お客さんも多かったことや珍しい香料に目移りしてしまい・・後で再度嗅ごうと思いつつ、地下のビスポーク・セント・ソサイティにも寄ってしまい、タイムアウト💦
BSS(ビスポーク・セント・ソサイティ)の山根さんの作品もありました!
帰宅後、パルファンサトリの公式Twitterを見ていたら、好評につき9月6日(金)まで期間延長とのこと😊日程調整して再度おじゃましたい!
珍しい貴重な香料の精油と現物本体も嗅げる場所
- ジャコウジカのムスク(超レア)
- アンバー(リュウゼンコウ)レア
- アガーウッド(沈香)
- ミラ(ミルラ)没薬
- オポポナックス
- オリバナム/フランキンセンス
- 植物性ムスク アンブレットシード
パルファンサトリ「オープンアトリエ」では、貴重な香料の現物(本物)や精油を嗅ぐ体験もできます✨
パルファンサトリの香水に含まれることの多い醤油風味の香料も展示されていて、大沢さとりさんご本人や調香スクール生も香りの説明をして下さいました。
ムスク(Musk)麝香(じゃこう)
チベット山丘に住む雄(おす)の麝香鹿(じゃこうじか)のフェロモン。香りの王者のムスクは昔から媚薬や香料、神事で使用されていました。ハンターたちに狙われ、絶滅近くまで減ったこともあり、1979年以降ジャコウジカの捕獲は禁止。
貴重な現物本体からの香りを嗅げるだけでも超・超レア体験!香水沼の皆さんにも嗅いで欲しい💕
アンバー(Amber)龍涎香(りゅうぜんこう)
龍がヨダレを垂らす香り・・リュウゼンコウ🤤
マッコウクジラの体内にできた結石。
アンバー(リュウゼンコウ)もマッコウクジラの捕獲が禁止されており、流れついた漂流物に混じっていた結石や、死んで漂流しているクジラの遺体から取り出すことでしか採取されません。
アンブレットシード(植物性ムスク)
私が最近嗅いでみたかった「アンブレットシード」の精油も展示されていました✨
アンブレットシードは、バニラ香水としても有名なルイ・ヴィトン「コントロ・モア」に含まれる植物性ムスク。
アガーウッド(沈香)
ウード系の香水に調香されるアガーウッド(沈香)
原木も手に持ってクンクン嗅ぎました✨貴重すぎる体験・・!
オリバナム/フランキンセンス(乳香)
クレオパトラも隣国の王様を誘惑するために愛用していたというオリバナム。フランキンセンスの名前の方が日本ではよく知られています。
優しくてふわふわしたミルクのような香り。
オポポナックス(樹脂)
オポポナックス・・という樹脂。
香水によく入っているのかな?あまり馴染みがなかったので勉強になりました。
ミラ/ミルラ(没薬)
ミイラ=ミルラ・・ミイラ作りの防腐剤として使われていたことでもお馴染み。
香りの歴史は古代エジプトにまで遡ります。この辺、好きなエピソードも多いので、1記事書きたい😊
パルファンサトリ「オープンアトリエ」口コミ感想まとめ
当日は地下にてパルファンサトリ調香スクール卒業生の山根さん率いる「ビスポーク・セント・ソサイティ」の出店もあり(期間延長中は、香りのアレンジ体験とBSSの出店はありません)
「香りのアレンジ体験」にパルファンサトリの香水選び(試香&肌乗せ、購入可)、生徒さんの作品を嗅いで・・と、香り盛りだくさんな1日でした✨
更にパルファンサトリのオープンアトリエでは、現物含めて精油と嗅ぎ比べできるスペシャルイベント。
調香に興味がない、敷居が高く感じている人も、「におい展」に行く感覚で、色んな生の香りを体験してみてください💕わたしも延長期間中にまた行っちゃいそう・・(^^)/
「わたし1人では使い切れない…」香りが劣化する前に、素敵な香水ストーリーと共に香水好きの方と共有したい…という想いで、日和がお迎えした香水を小分けでお届けしています。不定期/年数回/四季を目途に。
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